その言葉を噛み締めるように最終日のトーマスは淡々とプレーしていた。
「7番のパットがとてもいい感触だった。同じ感じで10番、11番といいパットができた。しっかりボールをコントロールしていこう、とにかく我慢だと自分に言い聞かせた」
自身のプレーを自身で咀嚼(そしゃく)しながら着実に歩を進めた結果、見事な逆転優勝という形で結実。トーマスは相手との戦いではなく、コースとの戦い、自然との戦い、自分との戦いに打ち勝ったのだ。
今年の初戦では思わず口にした言葉が差別的発言と批判され、ラルフローレンからスポンサー契約を解消された。胸にロゴマークが無いウエアを着てプレーしてきたこの2カ月半、「人間として成長したい」と語ったトーマスは、その言葉通り、以前より謙虚になったのかもしれない。
2月6日には最愛の祖父・ポールが他界し、23日には“親友”タイガー・ウッズの交通事故の報を耳にして涙を流したが、今ではそれを受け止めている。「今年はいろんなことが起こっているけど、それも人生の一部だ」。
72ホール目の18番。トーマスのティショットはバウンドの仕方次第では池に落ちてもおかしくはなかったが、ラッキー・キックでフェアウエイにとどまり、彼の頬が思わず緩んだ。それは、どんなことも受け入れられるようになったトーマスに今年初めて訪れたラック(幸運)だった。
「7番のパットがとてもいい感触だった。同じ感じで10番、11番といいパットができた。しっかりボールをコントロールしていこう、とにかく我慢だと自分に言い聞かせた」
自身のプレーを自身で咀嚼(そしゃく)しながら着実に歩を進めた結果、見事な逆転優勝という形で結実。トーマスは相手との戦いではなく、コースとの戦い、自然との戦い、自分との戦いに打ち勝ったのだ。
今年の初戦では思わず口にした言葉が差別的発言と批判され、ラルフローレンからスポンサー契約を解消された。胸にロゴマークが無いウエアを着てプレーしてきたこの2カ月半、「人間として成長したい」と語ったトーマスは、その言葉通り、以前より謙虚になったのかもしれない。
2月6日には最愛の祖父・ポールが他界し、23日には“親友”タイガー・ウッズの交通事故の報を耳にして涙を流したが、今ではそれを受け止めている。「今年はいろんなことが起こっているけど、それも人生の一部だ」。
72ホール目の18番。トーマスのティショットはバウンドの仕方次第では池に落ちてもおかしくはなかったが、ラッキー・キックでフェアウエイにとどまり、彼の頬が思わず緩んだ。それは、どんなことも受け入れられるようになったトーマスに今年初めて訪れたラック(幸運)だった。