いつか、どちらかがライダーカップでキャプテンの重責を担うときは、必ずどちらかが副キャプテンを務めて支え合おう――それは、2人の長年の夢だった。

しかし、今年、ストリッカーが29代目の米国キャプテンを務めるというのに、ウッズが副キャプテンを務めることは叶わない。それは、ストリッカーにとってもウッズにとっても、無念だろうと思う。だが、ストリッカーは、こんな言葉を続けた。

「戦いの場にいることができなくても、タイガーのスピリッツは、そこにある。遠くから、彼の魂が助けてくれる」

日本のゴルフファンも、来たるライダーカップを観戦する際は、ぜひともウッズのスピリッツを感じながらストリッカーのキャプテンとしての采配と奮闘を眺めてほしいと思う。

そして、2人の夢の実現には、まだまだ可能性が残されている。ウッズの肉体が回復し、今度はウッズがキャプテン、ストリッカーが副キャプテンを務める日の到来を2人にも信じ続けてほしいし、私も信じたい。

ネバーエンドの友情で、ネバーギブアップ。そんな2人の歩みを、これからも眺め続けたい。