一番心配なのは、以前より明らかに飛ばなくなったプロたちのドライバーショットを眺めたときに、ゴルフファンが受ける印象だ。
ブライソン・デシャンボー(米国)が120%ぐらいの勢いでドライバーを振ったとしても、300ヤードに届かず、どの試合でもパー5で2オンする選手が皆無になり、イーグルは年に数えるほどしか出なくなってしまったら、せっかくのトッププロたちの祭典が淋しく感じられてしまいそうで、そこに一抹の不安はある。
しかし、世の中からレジ袋がなくなったとき、最初のうちはレジ周りでオロオロしていた人々が、今ではみんな当たり前のようにエコバッグを携帯しているように、人間には順応性というものがある。私たちが生きる環境を守るためには、ゴルフ界も率先して変化に挑み、変化を受け入れていかなければならないのだろう。
おそらくは急激ではなく、これから少しずつ進行していくであろう「飛ぶ道具」から「飛ばない道具」への移行。それは決して退化ではなく、時代のニーズと私たちの未来のための進化となるはずである。
新年だからこそ、気持ちも新たに、そしてちょっとばかり背伸びして、そんな前向きな考え方をしたいと願いつつ、今、この原稿を書いている。
文/舩越園子(ゴルフジャーナリスト)
ブライソン・デシャンボー(米国)が120%ぐらいの勢いでドライバーを振ったとしても、300ヤードに届かず、どの試合でもパー5で2オンする選手が皆無になり、イーグルは年に数えるほどしか出なくなってしまったら、せっかくのトッププロたちの祭典が淋しく感じられてしまいそうで、そこに一抹の不安はある。
しかし、世の中からレジ袋がなくなったとき、最初のうちはレジ周りでオロオロしていた人々が、今ではみんな当たり前のようにエコバッグを携帯しているように、人間には順応性というものがある。私たちが生きる環境を守るためには、ゴルフ界も率先して変化に挑み、変化を受け入れていかなければならないのだろう。
おそらくは急激ではなく、これから少しずつ進行していくであろう「飛ぶ道具」から「飛ばない道具」への移行。それは決して退化ではなく、時代のニーズと私たちの未来のための進化となるはずである。
新年だからこそ、気持ちも新たに、そしてちょっとばかり背伸びして、そんな前向きな考え方をしたいと願いつつ、今、この原稿を書いている。
文/舩越園子(ゴルフジャーナリスト)