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“オープンフェース”で“右足を引く” マスターズ王者は変則的ではなく、伝統的な『テキサス流』【勝者のスイング】

“オープンフェース”で“右足を引く” マスターズ王者は変則的ではなく、伝統的な『テキサス流』【勝者のスイング】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2022年4月11日 12時36分

グレッグ・ノーマンみたいに右足を後ろに引きながらボールを打っていきますが、これは意図的ではなく、ホッケー選手のようにバランスを取るために勝手になるのだと思います。インパクト重視でスイングを作ってきた天才肌といった感じ。例えば、練習器具の『インパクトバッグ』や斧でものを叩こうとしたら、右足を引く動きになります。

最終日はドローが必要となる13、15、16番で勝負が決まると思って観ていました。シェフラーはフェードヒッターなので無理矢理ドローを打っていたように見えましたけど、スコアを落とさずに切り抜けられた。彼やタイガーのようにフィニッシュで「ボールを曲げてやる」という思いでボールを操る選手は少なくなりました。いまはもっとオートマチックにボールを曲げていくのが主流です。

シェフラーは弾道をデザインする能力が長けていて、そのためにスイングがあるとわかっているんでしょうね。スイングがメインではないのです。良いスイングを作ったらゴルフが上手くなるのではなく、意図したボールを打つための手段としてスイングがある。良いスイングを作るような教育をあまり受けてないから強いんでしょうね。思い通りに球を操っているので、息が長い選手になるだろうなと思います。

テキサス大学の名コーチ、ハービー・ペニックが残した『Take dead aim』という名言があります。彼は「死ぬ気で目標を定めよ。ターゲットを決めたらそこにボールを運ぶことだけ考えなさい。他のことは考えてはいけない」と教えたのです。シェフラーのスイングには、この伝統の教えが染みこんでいる感じがしました。

■解説/森守洋
もり・もりひろ 1977年2月27日静岡県生まれ。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。帰国後は『ダウンブローの神様』と呼ばれた陳清波に師事。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗のコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、アマチュアへのレッスンも行う。

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