未勝利選手たちと比べれば、トーマスはすでにベテランの域。とはいえ、彼が歩んできた道程は、決して平坦ではなかった。
2015年からPGAツアー参戦を開始したものの、最初のうちは惜敗ばかりを繰り返していたトーマスには「ジョーダン・スピースの親友」という枕詞が常に付されていた。
2016年に初優勝を挙げてからは、次々に勝利を重ね、トッププレーヤーと化していったが、成績アップと比例して、ストレートな物言いが目立ち始め、物議を醸したことも多々あった。
昨年1月の「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」では、パットを外した際に差別的な言葉を思わず発してしまい、長年のウェア契約先だったラルフローレンから即座に契約を解消された。2月には最愛の祖父が他界。その直後に、ツアーで最も親しくしているタイガー・ウッズ(米国)が交通事故で瀕死の重傷を負い、トーマスの心は大揺れするばかりだった。
しかし、ロゴ無しのウェアで戦った3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」で通算14勝目を挙げると、まるで少年のように号泣し、「これからはゴルファーとしてより人間として成長したい」と語った姿が印象的だった。
そうやって人生の山谷を越えてきたおかげなのだろう。今大会のトーマスは、静かな心で、一打一打を黙々とこなしていた。
2015年からPGAツアー参戦を開始したものの、最初のうちは惜敗ばかりを繰り返していたトーマスには「ジョーダン・スピースの親友」という枕詞が常に付されていた。
2016年に初優勝を挙げてからは、次々に勝利を重ね、トッププレーヤーと化していったが、成績アップと比例して、ストレートな物言いが目立ち始め、物議を醸したことも多々あった。
昨年1月の「セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」では、パットを外した際に差別的な言葉を思わず発してしまい、長年のウェア契約先だったラルフローレンから即座に契約を解消された。2月には最愛の祖父が他界。その直後に、ツアーで最も親しくしているタイガー・ウッズ(米国)が交通事故で瀕死の重傷を負い、トーマスの心は大揺れするばかりだった。
しかし、ロゴ無しのウェアで戦った3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」で通算14勝目を挙げると、まるで少年のように号泣し、「これからはゴルファーとしてより人間として成長したい」と語った姿が印象的だった。
そうやって人生の山谷を越えてきたおかげなのだろう。今大会のトーマスは、静かな心で、一打一打を黙々とこなしていた。