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流儀にこだわるパトリック・リードのマスターズ初制覇への歩み方【舩越園子コラム】

流儀にこだわるパトリック・リードのマスターズ初制覇への歩み方【舩越園子コラム】

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2018年4月9日 12時18分

2014年に年間2勝、2015年の年明けにさらに1勝。着々と勝利を重ねたが、同年3月の「バルスパー選手権」ではスピースにプレーオフで敗れ、勝ったスピースは勢いそのまま、翌月にマスターズ初制覇、その2か月後には「全米オープン初制覇」とトッププレーヤーへの階段を駆け上がっていった。

メジャー大会で勝てそうで勝てない日々が続いたリードは、大口を叩くばかりだと言われたこともあった。昨年はレギュラー大会でも勝利を挙げられず、リードに対する米メディアの評価は一層厳しくなっていったが、それとは反比例するかのようにリードは自身のゴルフの調子を上向かせていった。

今年のリードは何度も優勝ににじり寄っていた。だが、3月のバルスパー選手権では1打差の2位タイに終わり、続く「アーノルド・パーマー招待」では復活優勝が期待されていたタイガー・ウッズ(米国)とともに優勝争いに絡んだが、ウッズへの声援ばかりが木霊するベイヒルで、リードは7位に甘んじた。

子供のころからウッズに憧れてきたリードは、学生時代から試合の最終日はウッズと同じ赤いシャツと黒いパンツでプレーすると心に決め、ずっとその流儀にこだわってきた。

だが、今年のベイヒルの最終日にウッズとリードがどちらも優勝争いに絡み、そっくりの出で立ちが同じ場所に2人。それが影響したのかどうか、今年のマスターズ最終日はウェア契約先のメーカーの意向でサンデー・レッドシャツはウッズだけ、ウッズ以外の選手はピンク色のシャツと決められてしまい、リードは自分の流儀を変更してピンクシャツでプレーすることになった。

なかなか勝てない上に、流儀まで変更させられる運びになったリード。報われないことが続いていたが、惜敗するたびに一つのドアを閉めては次のステージのドアを開き、悔しい想いをするたびに一つドアを閉めては、気持ちを切り替えて新たなドアを開く。そうやって彼は今年のマスターズに挑んだ。

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