また昨年のQTでは、こんなことも感じたという。「去年は初戦（ラシンク・ニンジニア/RKBレディース）で優勝したというのがとても大きくて、その後もすごく楽な気持ちでゴルフができていた。そういう中で、限られた期間で結果を残さないといけないQTを迎えて、その難しさを痛感しました」。

いい状態が続いていたがゆえに、QT特有の緊張感のなかに上手く自らを投じることができなかったと福山は言う。「追い詰められたなかでいかにいいゴルフができるかが大事ということを学びました」。それだけに、0勝という状況で迎えた後半戦が、意味のあるものだとすら福山は感じている。

「結果が出ていないなかで、いかに結果を出すかが自分にとって大事な時間だと思う。優勝もしたいけど、どういうゴルフができるかをQTに向かって意識したいです」。これからの一試合一試合が、いい緊張感のなかで行う試合となることは、今後の福山のゴルフにとって大きな意味を持つ。

今大会は契約するカストロール株式会社が共催する大会とあって、期するものも大きい。福山にとって初めてのホステスプロとして臨む試合だが、それについては「こんなに高揚感が湧いてくるんだなと思った」とその重みを感じている。それだけに「ここからは自分がどういうゴルフをするか、一打集中でやっていきたいです。この試合で勝てたら最高ですね」という思いを胸に大会に臨む。ここからのプレーの一つひとつが、今年のQTでの成功に繋がって行く。（文・間宮輝憲）